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51.なぜ子どもまで狙うのか?

子供狙うチョコ地雷

 イスラエルとの国境に接するワザニ村。鉄条網をめぐらせた頑丈なフェンスの向こうには、青々とした果樹園と整然と建ち並ぶ民家が見える。手前のレバノン側に広がる赤茶けた岩だらけの荒れ地では、農民がやせこけた羊を追っていた。

 羊飼いのアマハドさん(35)7歳の時にイスラエル軍の侵攻で村を追われ、6年前にようやく22年ぶりに戻った。妻と5人の子供がいる。ブロックを積み上げて家を建てた。村の人口は300人に、羊や牛も数千頭に増えた。

 開戦から5日後の717日、ヘリコプターの砲弾に追い立てられるように再び村を去った。停戦後、帰ってきた故郷は死臭に覆われていた。家畜が銃弾を受け、えさも与えられずに死んだ。アマハドさんも130頭の羊のうち80頭を失い、残りも生活のため売り払った。

 周辺には地雷が埋設され、家畜を満足に放牧できない。草を求めて迷い込んだ羊が次々と吹き飛ばされる。家の近くの道で、銀紙に包まれたチョコレートのようなものを見つけたことがある。子供を狙った地雷だ。そのそばでわが子たちが遊んでいた。

 イスラエル軍は今も村の近くに姿を現す。・・・

   文:矢野純一 写真:山本晋

  毎日新聞 06/11/07()朝刊「失われしもの 戦禍のレバノンから4」

 (文中の太字は文引用者が強調のためにそうしたものです。)

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