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38.<図書館②>図書館は情報探偵局!  

~以下、書評「図書館のプロが教える<調べるコツ>―誰でも使えるレファレンス・サービス事例集」(柏書房)<浅野高史他 著/小西聖子(たかこ)評(小西聖子さんは精神科医・武蔵野大教授>(毎日新聞 06・12・10)より~

       (・・・・・は中略部分。太字は引用者によります。)



 司書は難問に答える「情報探偵」


 「
図書館のプロ」とは司書のこと。・・・・・・

 「よくライオンの口から水やお湯が出ているが、その由来は?」、「筥部みゆきさんの本に登場した『うそつくらっば』という児童書を読みたい」、「第二次世界大戦時に神奈川県内にあった外国人収容所は?」

 図書館利用者が持ち込むさまざまな質問に対して、図書館レファレンス・サービス係がさまざまな資料を駆使しつつ答えていく。・・・・・・

 なぜ風呂や泉や噴水の噴出し口はライオンの頭の形になっているのか? この質間に対して、図書館のプロは「世界大百科事典」から始めて「世界シンボル辞典」、「図解古代エジプトシンボル事典」と、シンボルの歴史系をたどる一方、建築、意匠系列で「インテリア・家具辞典」から「古代ギリシャの都市構成」という専門書に行き当たり、さらに「水のなんでも小事典」から「英米故事伝説辞典増補版」へと進む。そして、古代エジプトにおいて、ナイル川の洪水が、太陽がしし座にある時に始まるということが、ライオンの噴出し口の起源となっている、ということが明らかになってくる。・・・・・・

 利用者の出す難題奇題を、次々に解いていく図書館のプロたち。・・・・・・情報をたどり、謎を解明する・・・・・・。そう、司書って「公立貸本屋店員」だと思っていたけど、本当は「情報探偵」だったんだ。

 彼らが活用する探偵道具は三つ。一つ目はもちろん、本を集積した図書館。二つ目は、いまや世界中の情報が集積されつつあるインターネット。それから、最後の一番大事なものは、それを使いこなすための頭の中の知識である。三つのどれもが、ちゃんとラベルを貼られて、収まるべき位置に収まりダイナミックにかかわりあってはじめて、謎解きの力が発揮される。

 水を噴出すライオンの口についての情報は、図書館やインターネットのあちこちに埋もれているだろう。が、動物図鑑でなく、まずシンポル辞典と意匠や建築の辞典を見てみようとする発想がなくては、正解には辿(たど)りつけない。さらに水に関する辞典があることも知らなけれぱ、そちらから攻めていくこともできない。

 ここで必要な知識は、図書館の本やインターネットをどうやって検索するかというハウツーではない。シンポルとは何か、ということについての教養や、ライオンの噴出し口の問題の特徴を正しく捉えるための論理的な能力である。図書館のプロが必要とするのは、本格的な「知力」やそれに支えられた「推理」なのね。やっぱり探偵だ。・・・・・・

  

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