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22.<いじめ問題①>いじめの背景にあるもの、それは

むごたらしい荒野の風景

 ・・・・・・「競争」の旗印の下、欺まん、出し抜き、拝金主義がはびこる。・・・・・・

 ・・・・・・海外支局勤務から帰国した記者の話は日本の病状を知る上で参考になる。「待ち合わせに遅れないとか、電車が時間通りに走るとか、それは世界的な価値基準ではない。禁煙区域での喫煙を、電車内での無作法を注意すると殴られるのではないかと身構える社会こそ異常だ。アフリカでも南米でも、注意されれば照れくさそうに肩をすくめ、その触れ合いから友人になることが多い。日本はフレンドリーシップを失った国になってしまった」

 競争社会の重圧、ストレスが生む「相互不信・敵意」型社会。遅れを取り戻そうと焦った運転士が招いたJR福知山線脱線事故や耐震データを偽造してホテルやマンションを建てた事件。同種の事故、事件がこれからも起きるだろうと予感させる社会はむごたらしい。

 政治の責任は大きい。しかし、小泉純一郎首相が知略、出し抜きの名手だったことを9月の総選挙で思い知った。衆院をいきなり解散し、論争を避けて「郵政」一本やりで国民の目をくらまし、刺客を次々と送り込んで全議席の61%に当たる296議席をとって自民党を大勝させた。勝った途端に、与党は選挙中には口を閉ざした増税案を次々決める。

 こうした現実が、子供たちに与える影響は大きい。目的実現のためには、勝てぱいい、異分子は排除する、面倒な議論は無用、法に触れなければいい――。おおらかさも、懐の深さもない荒野の光景だ。友人関係が築けない、本音の会話がない、気に入らない子はいじめる……子供社会は大人社会の鏡でもある。・・・・・・

    毎日新聞 05/12/28()朝刊「記者の目

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