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17.<団塊世代へのエール③>団塊!それでいいのか?!

(文中の太字は、文紹介者が強調のためにそうしたものです。)

                        

          吉田 司(ノンフィクション・ライター)

 私はよく団塊世代と間違えられるが、一九四五年生まれだから、彼らより少し上だ。しかし「団塊=全共闘」という図式を導入するならば、私は彼らの先駆けとも言える。全学共闘会議とは、私の理解では、そもそも学級クラスに限らず、愛好家サークルやクラブ活動にも「スト権の一票」を認めて決議しようという、当時の学園ストの新しい方式のことだった。そのスタイルで戦われた初期の学園闘争が、六六年の早稲田の学費値上げ反対ストライキで、私はそのとき、文学部二年だった。

 机を高く積み上げてバリケードを作り、万余を超えるノンポリのデモの波で、大隈講堂の広場は埋め尽くされた。夜はキャンパスにかがり火をたき、右翼・体育会のスト破りに対抗して、構内防衛隊を結成した。その体育会とのゲバ棒決戦で、相撲部がふるう丸太に頭をたたき割られて、失神。血だらけで病院に担ぎ込まれ、七針縫った。それから二年、全共闘システムが一般化して、あの日大や東大の「大学解体」闘争へと発展していったのである。

 それにしても、今、都内の百貨店を歩くと、やれ年金だ、セカンド・ライフだと、定年間近の、団塊向け大消費ブームがあおられている。ちょっと団塊!お前ら、それでいいのかと思うよね。人生、やっぱお金じゃないだろ、と。

    朝日新聞 05/6/28()夕刊「こころの風景」  

   

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